なんなんだ、一体?

渋谷の後、急ぎの物を買わなければならないろこは、某所某ショップに行く事にしました。でもちょっと高い買い物になるので、結局、誰かに相談してから決めようと、その売り場から立ち去ろうとしたろこですが、その時、ふと視線を感じたので振り向くと、見知らぬ外人が薄笑いを浮かべてろこを見ていたのです。ちょっと気持ち悪いなぁと思ったものの、ろこがいつまでも同じ商品を眺めては悩んでいる姿が滑稽に見えたのだろうと思い、「てへへ」と笑いながら立ち去ろうとしたら、何故か彼はろこに近付いて来たのです。をいをいをいをい! 何なんだ、一体!? ちょっとこの状況は拙いんじゃないかと焦ったろこは、急いでそのお店を飛び出しました。
とりあえず、ろこはお店から飛び出したのですが、彼が着いて来そうだったのも気のせいかもしれないし、まぁ大丈夫だろうと、その後、特に気にせず近くの某ドラッグストアでお買い物をする事にしました。某ドラッグストアに入って十数分ほどお買い物したろこは、欲しい物も買えたので、「ふふんふーん♪」とご機嫌でお店を出ようとしたその時、ろこは入り口に居る人物を見て背筋が寒くなりました。そうです。先程某ショップに居た、挙動不審の外人が居たのです!
「何で!?」って思った瞬間、向こうもろこに気がついて、ろこを見るなり、ニヤリと笑って近寄って来たのです。ふ、ふわわわーーーん。これは危険だ! なんか危険な気がする!! ホントのところなんてよく判んないけど、でもなんかこう、とても面倒くさい事態な感じがしたので、ろこは混雑するお店を走り出し、週末で賑わう夜の街を怯えながら走り抜けて行ったのです。途中、看板にぶち当たったり、すれ違う人の荷物に当たったりして、「すみません!」と謝りながら走ったのですが、すれ違う何人かの人は、ろこの必死の形相を見て、何事かと訝っている風でした。かなり走り続けていたので、追い付かれる事は無いとは思いつつ、信号待ちをする度に後方確認をし、背格好が似た外人を見る度にビクついたりしました。そして駅について、急いで切符を買い、時刻表を見ると、あと数分で出発する電車があったので、急いでそれに乗り込みました。電車に乗った後も、つけられていたら怖いので、車掌さんが居る1両目に乗り込みました。そしてドアが閉まるその時、背格好の似た外人が走りこんできたので、「もう駄目だー!」と心臓が縮こまりましたが、冷静になって見てみると全くの別人で、その後あの外人が乗り込むことも無く、電車は発車しました。
自意識過剰なのかもしれないし、被害妄想なのかもしれないのですが、過去に何度か不審者につけられた事があるし(彼らは日本人でしたが)、以前痴漢にあった時は外人だったし、あと街中で普通に知人と会話してるだけでも、ろこのジェスチャーなんかを外人に真似されたり、話し掛けられたりと、ろこは何かと外人に絡まれやすいのです。もちろん大抵の人は、嫌な感じの人ではないのですよ? まぁ友好的(?)な事の方が多いです。少し話がそれましたが、日本人だろうが、外国人だろうが、挙動不審な人って居るじゃないですか? 今回の外人はそんな感じがしたのです。
家に帰って、服を着替えると、足に幾つかの打撲の跡がありました。必死に逃げていたから、こんなに打ってたなんて……。かなりの打撲痕だったのですが、あまりの恐怖に全然痛みが無かったや。なんというか、怖いのって嫌よね! ぷんすか。