宮部みゆき作品

年末から知人に薦められた『火車』を切っ掛けに、宮部みゆき作品を読み漁りました。ろこは知人に『火車』を薦められるまで、女性作家に対してアレルギーがあるので(失礼)、『パーフェクト・ブルー』と『心とろかすような』しか読んだ事が無かったのですが、今更ながら宮部みゆきは凄いなーと感心しました。
読んでいく上で気がついたのですが、彼女の作品には、女性作家特有の過度に美化された女性キャラクタが居ないのですね。ろこ的にはそれは読むのにとても良い事なのですが、余りにも徹底されているので、初めはプロフェッショナルと言うか、血も涙もない人なのかなぁと思ったりしました。でも色々読み進めていく中で、単に飾らないのが好きな人なんだろうなぁと、思うようになりました。
どの作品も決してハッピーエンドではないのですが、彼女の作品は悲しいけど優しいくて良いです。夢も見せなければ、説教もしていないし、押し付けがましくないのが良い感じ。あと、これは多分ろこだけが感じる事なのかも知れませんが、東京に来て感じていたギャップが、彼女の作品を読むことで色々解消されました。東京に生まれ住んでいる人が、こういう作品を書くと説得力がありますね。うん、ろこ大丈夫な気がしてきたのですよ。もし、「東京で生活し始めたはいいけれど、なんか違うなー」と感じていらっしゃる方は、彼女の作品を読んでみてはいかがでしょうか。少し気持ちが楽になるかもしれないですよ?
そうそう。もう1つ気がついたことが……。彼女の作品には、ある特徴が見られる気がするなーと思って読んでいたのですが、今日、何気なく古本屋さんで『淋しい狩人』をパラパラと見ていると、先日読んだ時には気付かなかった献辞を発見しました。ふむん、なるほど。ろこは彼女に親近感を覚えました。わふふ。

火車 (新潮文庫)

火車 (新潮文庫)

返事はいらない (新潮文庫)

返事はいらない (新潮文庫)

長い長い殺人 (カッパ・ノベルス)

長い長い殺人 (カッパ・ノベルス)

R.P.G. (集英社文庫)

R.P.G. (集英社文庫)

クロスファイア(上) (光文社文庫)

クロスファイア(上) (光文社文庫)

クロスファイア(下) (光文社文庫)

クロスファイア(下) (光文社文庫)

淋しい狩人 (新潮文庫)

淋しい狩人 (新潮文庫)

人質カノン (文春文庫)

人質カノン (文春文庫)

東京下町殺人暮色 (光文社文庫)

東京下町殺人暮色 (光文社文庫)

模倣犯〈上〉

模倣犯〈上〉

模倣犯〈下〉

模倣犯〈下〉