ろこが東浩紀さんに関心がある理由。

先程、東浩紀さんのブログ『東浩紀の渦状言論 はてな避難版』「批評について」のエントリを拝読しました。エントリに書かれた内容を完全には理解出来てはいないと思いますが、でもろこが東さんに関心がある理由はここにあるのだと自覚させられた素敵なエントリでした。わふ!
ろこが東さんに関心を持ち始めたのは、今は停止されている東さんのブログ『渦状言論』の2002年1月17日の「近況」を拝読してからです。当時のブログの再録がありますので次にリンクを張っておきます。「6年前の文章を再録してみた」。以前からろこは元長柾木スキーで、元長さんについて書かれたものはいろいろ目を通していました。でも当時のろこは批評なんて言葉はとても縁遠く、元長さんについて書かれている文章も特に批評というジャンルとして受け止めて読んでいませんでした。ところが東さんの2002年1月17日の「近況」にあった『未来にキスを』(otherwise)評を拝読したとき、「なんて面白い文章を書く人がいるのだろう!」と物凄く興奮し、感動しました。そして東浩紀という方は何者だろうと思いました。するとその方の肩書きは哲学者・批評家でした。まず哲学者という肩書きにビックリ。「今時、哲学者って何? それって歴史上人物の肩書きじゃないの?」と素で思いました。ろこ的、東さんのファーストインパクトはそれでした。あまりにものカルチャーショックでした。だって哲学者ですよ? そんな人、身近にいないですよ。でもまぁご本人が哲学者と仰るから哲学者なんだろうとその時はとりあえず納得しました。っていうか、納得するしかないですよね。わふ。哲学者に関する驚きはこのくらいにして、もう1つの肩書きが批評家でした。出ました批評家。ろこ的には物凄く難しそうで、取っ付き難くて、縁遠い職業の肩書きです。哲学者にして批評家。哲学者にして批評家。何度書いても凄すぎる。わほー。
そんな物凄く難しそうで、取っ付き難そうで、お堅そうな肩書きの方が、何故か元長さんのエロゲー作品である『未来にキスを』について論じていらっしゃったのです。尚且つその文章は驚くことに、ろこが好きな元長節について的確に論じられていたのです。そのとき、ろこの批評に対するイメージが変りました。それまでろこは批評というものは、難しいものをより難しく語っているイメージがありました。ところが東さんの書かれた『未来にキスを』評は、ろこの身近にある作品を語り、またろこにでも判る言葉で書かれていたのです。これは批評オンチのろこには物凄い衝撃でした。これを機に東さんに大変興味を抱き、早速『動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会』を拝読し、また驚きました。ろこ的に批評はある種特権階級的な楽しみ方をされるジャンルだと思っていたのです。ろこなんかがおいそれと入ってはいけないジャンルだと思っていたのです。でも『動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会』以外でも、東さんの文章や発言は、批評オンチのろこなので勿論全て理解出来ている訳ではないですが、それでもろこにでも判る内容だったり、面白いと感じられる内容だったのです。これって物凄いことだと思いませんか? わふ?
そんな風に東さんの文章や発言との出会いがあった以降、ろこなりに批評というものに以前よりかは関心を抱くようになりました。でも何故かいまいち東さんの批評に出会ったときのように批評を面白く感じることが出来ませんでした。そう感じ始めて以降は、やはり批評はろこにとっては縁遠く、難しいものに過ぎない、特権階級的な楽しみ方をするジャンルのものだと思うようになり、東さんにのみ関心を抱くようになりました。
そんな批評に対するネガティブ思考を抱くときが何年か続き、そして昨年のことです。講談社BOX公式サイト)が「東浩紀ゼロアカ道場」(公式サイト)という批評家育成イベントを開催することになりました。道場主はろこが批評家として最も関心を寄せている東さんです。またこのイベントは東さんだけではなく、講談社太田克史さんも関わっており、その太田さんは「10代の人生のカーブを切らせるような批評を」という発言をされ、その言葉にろこは大変感銘を受け、これは何か面白いことが起こるに違いないと思いました。そして東さんに太田さん、このお二方が企画される「東浩紀ゼロアカ道場」を追いかければ東さんの文章や発言以外でも、批評を身近に感じることが出来るかもしれないと思い追いかけてきました。そして実際に、まだ完璧にとは言えませんが、ろこでも批評を楽しむことが出来るのだという感覚を味わうことが出来ました。わふ!
なんだか、もにゃもにゃと長ったらしいエントリになってしまいましたが、結局、何が言いたかったかといいますと、批評は確かに特権階級的な楽しみ方もされているジャンルであるのも事実かもしれませんが、でもろこみたいな批評オンチでもけして楽しめないジャンルではないと気付かせてくれたのは、いつも東さんなのです。では何故、東さんはろこみたいな批評オンチの人間でも楽しませられるのだろうと考えると、今回のエントリの冒頭にもリンクを張りました東さんのブログ『東浩紀の渦状言論 はてな避難版』「批評について」のエントリに書かれていることが全てなんだろうと感じました。わふ。
結論、東浩紀さんは素晴らしい。以上! わふ!