切望 『和菓子をまったり楽しむ集い』。

ろこは大の和菓子党なのです。それはもう幼少の頃から練り切りだったり、和三盆だったり、軽羹だったり、百貨店の和菓子コーナーはまるで天国でした。あっちを見てわふわふわふ。こっちを見てもわふわふわふ。それはもう、わふわふ三昧な訳です。今でも地下食品売り場に行くと、お惣菜よりもケーキよりも、和菓子売り場の方が重要です。一目散なのです。てってけてー。
そんないやしんぼなろこなのですが、東京に来てからは余り楽しい和菓子ライフを送っていないのです。実家に居た時は母が和菓子党なので、よく一緒にお茶してたり、また会社でもお菓子の差し入れが多い職場だったので、皆でそれを戴いたり、たまに「ちょっと贅沢したい気分かも…」と思うときは、会社帰りに百貨店で買った和菓子を先輩と二人で休憩時間に突いたりと、結構楽しい和菓子ライフでした。
ところが今のところ、ろこにはそんな事を一緒に出来そうな知人が東京には一人しかいないのです。なのでその知人に「ねぇねぇ、一緒にお団子食べようよ。お茶も淹れるし、楽しいよ?」と誘うのですが、知人は「……団子を積極的に食べようと思わない」と、ろこはけんもほろろに振られてしまいます。でも唯一の知人なので、ろこは懲りずに「ねぇねぇ。食べようよ。で、まったり話そうよ」と誘うのですが、やはり断られます。最近では和菓子の話をしただけで、誘ってもいないのに「興味が無いので」と言われてしまう始末です。ふわわーーん。
ろこはね、ただまったりしたいだけなんです。ただボーっとするのもいいけど、でも冬は寒いし、お茶とか飲むと和むじゃないですか? お茶だけだと寂しいので、スーパーの和菓子コーナーに売ってるお手頃価格のでもいいし、たまにならちょっとした贅沢和菓子をつつくのもいいし……。取り合えずそんなに畏まらないで、「今日はお天気が良いですね」とか「そろそろ風が春の匂いがしてきましたね」とか「先日、こんな事がありましてね…」みたいな、積極的に何かを語る訳でもない、他愛のない日々のちょっとした事をほんわかお話する感じのお茶会がしたいなーなんて思うのであります。しょんぼり。