確かにディズニーランドは夢の国ですが……

今回のディズニーランドは、以前姪と一緒に来た時よりも、明らかに姪が成長したんだなーと感じさせられる発見が沢山あったので、充分に楽しんだ一日だったのですが、どうしても気になった事があったので、楽しい思い出ではないのですが書いておこうと思います。
それはろこ達が『ホーンテッドマンション』を見終わって外に出た時のことです。
丁度その時、外ではディズニープリンセス達のパレードが行なわれていました。ディズニーランドでは、パレードをみたい人は、ちゃんと決められた場所を確保すれば充分ゆっくりと観賞することができるのですが、偶然パレードがある事に気がついた人達の中には、やはり立ち止まって観てしまう人が多いんです。マナー違反である事には変わりないのですが、しょっちゅう来れる場所でもないし、それだけなら「まぁ仕方ないよねー」と、ろこも思うのです。
さて、その時のろこはベビーカーを押していたのですが、幾ら相手がマナー違反をして立ち止まっている人達であっても、人に当たったら大変だと思い
「すみません、ベビーカー通ります。すみません……」
と、何度も言いながら、ちょびちょびと進んでいました。でも大抵の人は、気が付いたりして道を明けてくれるのです。暫らくすると、だいぶん進み易くなってきたので、ろこがホッとしたのですが、その瞬間、
「ここならパレード見える、見える!」
と、突然、前の女性が通路で立ち止まったのです。
とんっ。
………っ!
やっちゃった……。とうとう当ててしまった……。
今までずっと普通に前を歩いていた人が、まさか立ち止まってはいけない通路でパレードの見やすい場所とりをするとは予想していなかったので、ろこは急には止まれませんでした。
ろこは慌てて「すみません! 大丈夫ですか?」と声をかけたのですが、その瞬間、振り返った相手の女性の表情と言ったら、もう憤怒の勢いでした。
こ、こわー……っ。
余りの怖さに固まってしまったろこなのですが、彼女はそんなろことベビーカーをじろりと見ると、「ふんっ!」と鼻息荒く、隣に居た友人らしき女性とパレードが観やすい通路の方へ移動していきました。
…。
………。
ええーーーっ!? ちょっと待ってよ。今のは、何!?
確かにろこはベビーカーを当てましたよ? だから謝りましたよ? それにさっきからずっと「ベビーカー通ります」って声かけてましたよ? つーか、スタッフの人もずっと「危ないですから立ち止まらないで下さい」ってスピーカーで言ってるやん!! それなのに、いい大人がその態度!?
なんじゃそりゃー。
むっきー!
そんな感じに彼女が去った後に、ろこの怒りが沸々と湧いてきたのですが(いつも怒りが遅いんです……)、さっきの彼女の顔を拝見した限りでは、明らかに話の通じるタイプの女性じゃなかったので、どうせ注意したって無駄ですよ(単なる弱虫わんわんという話は置いといて)。ふーんだ。
それでもやっぱり釈然としなくて一人でぷんすかしていると、そんなろこを見ていた姪が
「お姉ちゃんどうしたの? お姉ちゃんもお化け怖かったの?」
と心配してきたのです。
あちゃー……。子供は敏感ですね。ろこの不機嫌を感じとっていました。そんな心配そうな姪の顔を見ていると、折角かわいい姪と遊んでいるのに、いつまでも話の通じなさそうな人相手に怒っている自分が恥ずかしくなってきて、
「えっ? ああ、ごめんね? 実はお姉ちゃんもお化け、ちょっと怖かったなーって思って……」
なんて慌てて平常心に戻し、その姪の心配りに色々猛省したろこでした。
でも今回パーク内を周っていて思ったのですが、「小さな子連れの家族は、周りが見えてなくて迷惑だ」なんていう若い人達が居ますが、マナーが悪い上に幼い子供連れの家族に逆切れする人は、20〜30代の女性グループに多かったです。あと興味深い事に、そんな彼女たちの雰囲気・顔の特徴・ファッション・聞こえてくる話の内容全てが、内容の無い夢見がちな恋愛ドラマさながらのチープさで統一されていたのを発見しました。それとも彼女たちは、皆さん何処かの女優さんで、同じドラマの演技の練習でもしているのでしょうか?
確かにディズニーランドは夢の国なので大人も夢見ていいのですが、こういう家族連れがターゲットになっているテーマパークで、いい大人がその態度はどうなんだろう……。ろこも彼女たちと同世代ではありますが、自分の人生自体に夢見すぎちゃって周りが見えなくなっている彼女たちを目の当たりにして、なんというか寂しいし、悲しい事だなぁと思いました。