『乱鴉の島 Nevermore』有栖川有栖

読了。
「作家アリス」シリーズ初の孤島ものです。でも孤島ものといっても”外界と遮断された孤島で次々と起こる連続殺人！”という戦戦恐恐とした事件が起こる訳でもなく、それなりに事件が起こり粛々と事件が解決していくといったものです。
さて、感想ですが、うーん……。読んでいてオチがなんとなく読めてしまうので、きっとこの作品は推理過程とかオチとかそういうのを楽しむのではなく、雰囲気ものとして楽しむ作品なのでしょうね。ろこも雰囲気ものは好きなので、それは構わないのですが、でも今回の作品はちょっと重厚感に欠けるというか、なんとなく読み心地の悪さを感じました。読後感は「でも、まぁ、これもありかな？」といった感じです（ちょっと偉そうですが……）。なんだか歯切れの悪い感想を書いてしまっていますが、やっぱりろこ的には孤島ものは、お約束の戦戦恐恐とした展開とびっくり箱的な結末を期待してしまうのですが、今回はそういうコンセプトではない作品だったのでしょう。ろこ的には残念です。わふぅ。
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