『機動戦士ガンダム』第33話「コンスコン強襲」

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第33話「コンスコン強襲」を視聴しました。劇場版ではかなりカットされている回です。この回は様々な人間模様が描かれています。中でもいちばん悲しいのはアムロがずっと気にかけていた行方不明になっていた父テムと再会です。その再会の形にとても胸が痛みます。アムロがやっと再会できたテムは、サイド7から宇宙に吸い出された結果、酸素欠乏症で脳に障害を負い、かつて地球連邦軍で優秀な技術士官であった姿は見られません。テムはジャンク屋に住み込み、テム本人は最新の研究をしていると思い込みパーツを組み立てているのですが、アムロに「すごいぞ、ガンダムの戦闘力は数倍に跳ね上がる」と言って手渡したガンダム用の自作パーツは、とても古く役に立たないものであり、それを受け取るアムロは、テムが酸素欠乏症でかつての優秀な技術士官でなくなってしまったことに気付きショックを受けます。またアムロは故郷に立ち寄った際に母カマリアに会ったことを話すのですが、テムは一応「ん? んん。戦争はもうじき終わる。そしたら地球へ一度行こ」と答えるのですが、心ここに有らずといった風で、再びパーツいじりを始め、いつまでも立ち去らないアムロに「急げ! お前だって軍人になったんだろうが!」と追い立てます。それを聞いたアムロは、その場から逃げるように立ち去り、テムからあずかったパーツを咆哮しながら投げ捨て、悲しみから嗚咽します。ホワイトベースに乗り込みサイド7を去ったときから気にかけていた父との再会が、まさかこのようなことになるなんてと、ろこも劇場版で観たときはショックで涙が止まりませんでした。アムロは幼いときからテムとサイド7で暮らしていましたが、研究に忙しいテムとはほとんど接する機会はなかったと思います。それでもアムロにとっては、テムは大切な父ですし、誇るべき技術士だったでしょう。またカマリアには軍人であることを否定されましたが、それでもアムロにとってカマリアは今でも大切な母だと思います。だからこそテムに故郷でカマリアに会ったことを話したと思うのですが、カマリアの話さえもあまり関心を抱いてもらえなかったアムロのショックは計り知れないものがあります。あまりにもアムロが不憫で、切なくて胸が痛んで涙が止まりません。ふわわわーーーん。そんな父との衝撃的な再会に憤りを感じたのでしょう。コンスコン機動部隊が出撃させた12機のリック・ドムの内9機を3分もかからずに次々と撃墜していきます。その戦闘能力は素晴らしいのですが、でもあまりにも悲しすぎます。ふえ。コンスコンと言えば、出撃する前は嫌味な口ぶりでシャアを叱責しますが、シャアは気にするどころか「若者をいじめないでいただきたい。お手並みは拝見させていただく」とまったく動じていません。またシャアがコンスコンの様子をザンジバルで見に来たときも、コンスコンは「シャ、シャアめ! わ、笑いに来たのか!?」と子供じみたことを言いますが、シャアは冷静にサイド6のパトロール艇を発見し、中立規定に違反し国際問題に発展しないように、コンスコン機動部隊にも砲撃をやめさせるように指示をします。この頃のシャアは20歳そこそこだと思うのですが、わ、わほー、凄い人です。ところでシャアがキシリア宛に打たせた暗号電文「パラロムズシャア」は極秘事項とのことですが、何を指すのか今後の展開が気になります。わふ。カムランとミライの再会については、うーん、どうなのでしょうね。カムランのミライに対する愛情はきっと本当なのでしょう。カムランはカムランなりに誠実に愛情を示していると思うのです。ミライも婚約した当初はカムランに好意はあったでしょうし、今でも嫌いになった訳ではないのでしょう。ミライはカムランに「戦争がなければ……。け、けどね、そうじゃないわ。カムラン、あなたは戦争から逃げすぎて、変わらなすぎているのよ」と言いますが、うーん……、難しいですよね。ミライの父親が亡くならなければ戦争はなかった、ミライがサイド7に移民することもなかった、そしてミライがホワイトベースに軍人として搭乗することはなかったのでしょう。これはミライ側の変化です。でもカムランが言うように、ミライがサイド7に移民することをカムランに伝えていたら、もしかしたらミライも今のような状況ではなく、なんの問題もなく結婚していたかもしれないのですよね。ミライがカムランにサイド7に移民することをなぜ伝えなかったのかの事情が描かれていないので、今回ミライがカムランに求めるものは、ちょっと唐突過ぎるんじゃないかなぁと思ったりしました。ミライはカムランに「結局、親同士の決めた結婚話だったのね」と言いますが、これはどちらかと言うとミライに当てはまる言葉じゃないのかなとも思いました。格式のある家同士の恋愛はいろいろ大変だったり、難しかったりするのでしょうね。庶民のろこには判らない世界です。ろこは今回、カムランに同情的なのですが、これって少数意見なのでしょうか? わふ? あまりにもカムランが”頼りない男性”的な描かれ方をされているので、気の毒だなぁと。わふぅ。第1話から今まで視聴してきた中では、ランバ・ラルに対するハモンの愛情の方が、ろこには理解しやすいです。ハモン、大好き。わふ! 今回、他に気になった点は、アムロが「ボトルアウトします」と言うシーンがあるのですが、これって”ボルトアウト”が正しいですよね? これは台本ミスなのかアムロの動揺表現なのかどうなのでしょう。わふ? あ、前回、スレッガーに少尉と呼ばれていたブライトですが、今回はちゃんと中尉って呼ばれていました。わふ!
アムロ・レイ
「妙なモビルアーマーです! ボトルアウトします。岩のうしろへ!」
「こ、こんな古い物を……。父さん、酸素欠乏性にかかって」
「父さん、僕、故郷で母さんに会ったよ。……父さん、母さんのこと、気にならないの?」
「父さん…」
「あっ、あああーっ!!!」
「ずっと元気です」
「スレッガーさん」
「そのいい子だっていうの、やめてくれませんか!?」
「スカート付きか!? チィッ! 一つ! 次! ……三つ!」
「五つ! ……六つ」
「八つ。……九つ」
《カムラン・ブルーム》
「……!? ミライ! ミライじゃないか!!」
「ミ、ミライ……。生きていてくれたのかい!? ミ、ミライ!」
「嬉しいだけだよ。もう二度と君には会えないと絶望していたんだ。そしたらこの戦争だろ……。君の父上が亡くなられなければ戦争だって」
「それなんだ! なぜそれを僕に知らせてくれなかったんだ? ミライ。君の消息を得るために僕は必死だった」
「ああ、必死で捜させた。いくら費用がかかったかしれないくらいだ……」
「このサイド6に移住する間際だったから……」
「ち、そ、そりゃ違う、ミライ。そりゃ君の誤解だ。これから僕のうちへ来ないか? 父も喜んでくれるよ」
「悪いようにはしない! ミライ、君のための骨折りなら」
「あ、ああ。ご婦人の口説きようがまずいという訳さ。なあ中尉」
「あれは、ペルガミノの浮きドック辺りだ」
「なぜジオンに判ったのだ……? 戦いをやめさせねばならん。ビームが、サイド6の領空に入ってきているのはまずい」
「すまん。しかし……、あの連邦軍の船には、私の未来の妻が乗り組んでいるんだ」
「大丈夫。封印を破った件は父がもみ消してくれます」
「だ、だから……。父の力を借りれば、君がサイド6に住めるようにしてやれるから」
「だから……、父に頼んでやるってさっきから僕は」
「ミライ、昔はそんなことを言う君ではなかった。いったい、僕に何をして欲しいんだ?」
「君を愛している気持ちは、変えようがないじゃないか」
「ミ、ミライ!? 僕の、何が気に入らないんだ? ミライ! 教えてくれ。直してみせるよ、君のためならば。ミライ!!」
ミライ・ヤシマ
「カ、カムラン。あなた……」
「あなたこそ元気で」
「そうね、私がサイド7へ移民することも、なかったかもしれないわね……」
「必死で?」
「そう……。なぜ、ご自分で捜してはくださらなかったの?」
「結局、親同士の決めた結婚話だったのね」
「ブライト! カムランはそんな人じゃないわ。面舵いっぱい!」
「そうじゃないの。ホワイトベースを捨てる私に……、あなたは……、あなたは何をしてくださるの?」
「判ってくださらないのね。……それでは私は、ホワイトベースは捨てられないわ」
「戦争がなければ……。け、けどね、そうじゃないわ。カムラン、あなたは戦争から逃げすぎて、変わらなすぎているのよ」
「ありがとう……。嬉しいわ」
ブライト・ノア
「カムラン検察官! 入港中です。遠慮していただきたい。ミライ少尉も!」
「し、しまった! 罠か!?」
「やってるでしょ!」
スレッガー・ロウ
「下手なちょっかいを出してほしくないもんだな」
「そういうことだ。なんせミライ少尉はホワイトベースのおふくろさんなんだからな」
「ようアムロ! 少しは元気になったか?」
「そうかい、そんならいい。いい子だ」
「…はははははっ。すまん! 悪かったな」
コンスコン
「ドズル中将の下にいたと思えば今度はキシリア少将の配下に。自分をみっともないと思わんのか? 木馬は何度取り逃がしたのだ? まったく。私の手際を見せてやる! よく見ておくのだな」
「誰が帰っていいと言ったか!?」
「ぜ、全滅!? 12機のリック・ドムが全滅!? 3分も経たずにか?」
「き、傷付いた戦艦一隻にリック・ドムが? 12機も? ば、化け物か?」
「シャ、シャアめ! わ、笑いに来たのか!?」
シャア・アズナブル
「若者をいじめないでいただきたい。お手並みは拝見させていただく」
「マリガン。ザンジバルに着いたら、キシリア少将に暗号電文を打て」
「パラロムズシャア。いいな?」
「それ以上は聞くな! 極秘事項だ」
「砲撃はするな! サイド6のパトロール艇だ。コンスコン隊にも砲撃をやめさせろ。パトロール機を傷付けたら、国際問題になるぞ!!」
テム・レイ
「おう、アムロか」
ガンダムの戦果はどうだ? 順調なのかな?」
「うむ。来るがいい」
「ほら、何をしている。入って入って」
「ジャンク屋という所は、情報を集めるのに便利なのでな。ここに住み込みをさせてもらっている。こいつをガンダムの記録回路に取り付けろ。ジオンのモビルスーツの回路を参考に開発した」
「すごいぞ、ガンダムの戦闘力は数倍に跳ね上がる。持って行け。そしてすぐ取り付けて試すんだ」
「研究中の物がいっぱいある。また連絡はとる。ささ、行くんだ」
「ん? んん。戦争はもうじき終わる。そしたら地球へ一度行こ」
「急げ! お前だって軍人になったんだろうが!」
《ペルガミノ》
「ちゅ、ちゅ、中尉。ド、ドックから離れてください。そうすれば私のドックは助かります」
《サイド6士官》
「カムラン検察官……。こんな危険を冒してまで、戦いをやめさせるのは、ごめんですよ!!」