『機動戦士ガンダム』第37話「テキサスの攻防」

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第37話「テキサスの攻防」を視聴しました。劇場版では半分以上がカットされている回です。冒頭ナレーションでソロモンが陥落したことをデギンが「ドズルにしてもっともなことであるよ」とギレンに答えたとあるのですが、ガルマが戦死したときとの反応の落差にショックを受けました。確かにガルマは国民に人気がありました。しかしドズルの軍人らしい生き方もまた軍人に慕われていたと思うのです。それなのになぜ? ガルマの死を悼み、妻子や弱い立場の者を思い、部下をも思い、ひとり戦い戦死したドズルがあまりにも不憫です。ふわわわーーーん。フラウがアムロを診察するときに、久し振りに会話を交わすのですが、アムロとフラウの関係もサイド7を出航した頃に比べて変化が生じています。サイド7の頃は気が置けない幼馴染み同士だったと思うのですが、サイド7を離れて以降、アムロは幾つもの激しい戦闘を経験したり、またサイド6での父との再会と別れなど、いろいろな困難を経験してきました。またフラウはフラウで、アムロとは違う役割でホワイトベースクルーとして活躍しています。同じ船に乗りながらもアムロとフラウでは、歩む道が違ってきていると感じさせる会話です。フラウの「サイド6で何かあったの? アムロ、変わったみたい」という問いに対して、アムロの「いつか話せるようになったら話すよ。いろんなことがあったんだ」との答えに胸が痛みます。スレッガーを喪ったミライに対するブライトの気遣いも切ないです。ブライトもサイド7を出航した当初に比べると、ワッケインが言っていたように指揮官らしくなってきていると思います。わふ。前回ですと、ララァは人間味がなくマシンのような印象を受けていたのですが、今回は少し人間味が出てきてよかったです。ろこは今までマ・クベが冷淡で最低な人間だと嫌いでした。その理由は、ランバ・ラル隊に補給をしなかったり、黒い三連星のガイアが戦死した戦友に哀悼の意を捧げているのを時間の無駄と言い切ったり、ソロモンから脱出してきたドズルの妻子を助けようとしなかったことなどですが、今回を視聴して、彼は人との距離感が掴めない人なのかな、と思いました。他者とどのように接すればいいのかが、素で判らないといった感じでしょうか。キシリアに対する忠誠心であったり、副官のウラガンなど身近な部下にはそれなりに信頼を寄せているように感じました。マ・クベ白磁をとても愛しているのですが、それは物に執着をしているのではなく、直接人とコミットすることはできなくても、作品(マ・クベの場合は白磁ですが)を通してならば、その作り手の気持ちにコミットできるのかな、などと思いました。シャアはマ・クベがギャンでガンダムに単独で戦闘することに対して「私へのあてつけだよ」と言いますが、ろこはそうは思いませんでした。マ・クベはずっとキシリア配下であり、絶大な忠誠心を持っています。しかし、シャアは元々はドズル配下であり、ガルマが戦死したあと左遷されたのをキシリアが受け入れます。キシリアに絶大な忠誠心を持っていたマ・クベにとっては、面白くはなかったでしょう。だからこそ純粋に自分の力だけでガンダムを倒し、キシリアに認めてもらいたかったのではないかと思いました。確かに今まで冷淡な行動ばかりしてきましたが、本当に人間関係に不器用な人なのではないかと思わせる回でした。それにしてもシャアは相変わらず冷酷ですね。マ・クベに「味方が苦戦しているのを見逃す訳にはいかんのでな」と言いながらも、「ガンダムが方を付けてくれればありがたいとも思ったが、マ・クベめ……、よくやる」とは酷すぎる! うーっ、わん! 今回はちょっとマ・クベに対する見方が変りました。もしかすると孤独な人だったのかもしれません。わふぅ……。
《ナレーション》
「ソロモンの攻略戦が終わった。ドズル中将旗下の宇宙攻撃軍は、事実上壊滅した。ジオン公国にとっては予想だにしなかった敗北であった。デギン・ザビ公王は、ドズルにしてもっともなことであるよ、とギレンに答えたという。ギレンはその公王に怒りを覚えつつも、綺羅星のごとく居並ぶ高官達の前で叫んだ。ア・バオア・クーを最終防衛線として連邦を撃つ、と」
アムロ・レイ
「いつからだっけ?」
「僕ら、話しなくなって……」
「ご、ごめん。フラウ・ボゥ、何も僕……」
「そ、そうかい? べ、別に……。いつか話せるようになったら話すよ。いろんなことがあったんだ」
「こいつ……小賢しいと、思うっ!」
「もう剣を引け! 汚い手しか使えないお前は、もうパワー負けしている!」
「誰だ? 誰かが僕を見ている。…………。これは……? シャアじゃない!」
「ラ、ラ?」
フラウ・ボゥ
「そうね、無我夢中だったからね」
アムロって恐いくらいたくましくなったのね……」
「あたしなんかには届かなくなっちゃったのね。……でもいいのよ? 弱虫のアムロなんて見たくもないし、みんなこうして大人になっていくんでしょ……?」
「いいんだってば……。でも、サイド6で何かあったの? アムロ、変わったみたい」
ブライト・ノア
「ミライ、いいのか?」
「無理はするな。俺でよかったら聞き役ぐらいはさせてくれ」
ミライ・ヤシマ
「心配かけてごめんなさい。少し働いて疲れたいわ」
「ありがとう。……助かるわ、そう言ってくれると」
マ・クベ
「ようし、エリア2まで進んでリック・ドム発進、私もギャンで出動する」
「あるのだな……」
「ギャンは私用に開発していただいたモビルスーツだ。キシリア少将へ男としての面子がある。それにシャアには例のモビルスーツが届いていないという話だ。彼奴の前で木馬とガンダムを仕留めてみせるよ」
「ウラガン! 木馬の足を止めるのは任せたぞ。相手は一隻だが油断はするなよ」
「勘がいいのか!? それともあの新しいタイプの奴なのか!?」
「シャアーッ!! 退けい!! 今の貴様の任務はガンダムを倒すことではないはずだ!」
「私なりの戦い方があるからこそ、ガンダムを引き込んだのだ!」
「シャアを図に乗らせないためには、ガンダムを倒さねばならんのだよ!!」
「おお……、ウラガン! あの壺をキシリア様に届けてくれよ、あれは、いい物だ!!」
《ウラガン》
「しかし……、マ・クベ大佐自らお出になることはないと」
「了解であります。出撃なさってください」
ララァ・スン
「何かしら? 来るわ」
「何かしら? 何かしら、これ? 何かが来るわ」
「あたしと同じ人がいるのかしら?」
「フフフ、大佐があたしの心を触った感じなんです」
「なんだったんだろう? 今の、あの痺れるような感覚は?」
「大佐を……。いけませんか?」
「あたしに、エルメスを操縦できるのでしょうか?」
「……はい」
「私が!? 赤い彗星以上に!?」
「……何かしら!?」
「……はっ!?」
「もうおやめなさい! 終わったのよ!」
「こ、これは……? ア、ム、ロ?」
シャア・アズナブル
ララァ。今なんと言った?」
「私が? ……ララァ、冗談はやめにしてくれないか」
「何を見ているのだ?」
「構わんよ」
「恐いのか?」
「それは慣れるしかないな。私がいつもついていてあげる。そうしたらララァはすぐに私以上のパイロットになれる」
「当たり前だ。そうでなければ、みなしごだったララァフラナガン機関に預けたりはしない。……サイド6では寂しい思いをさせてすまなかったな」
マ・クベがか? 物好きな。マ・クベにそんなとこがあったとはな」
「私へのあてつけだよ。そうでなければ、彼がそんな軽率なことをする訳がない。しかし、……黙って見ている訳にもいかんな」
「なら、テストを兼ねてマ・クベの様子を見るか」
「私はモビルスーツに乗っても必ず帰ってくる主義だ。死にたくない一心でな。だから戦闘服だのノーマルスーツなどは着ないのだよ」
「味方が苦戦しているのを見逃す訳にはいかんのでな」
「任せたよ、マ・クベ大佐。来るぞ」
ガンダムが方を付けてくれればありがたいとも思ったが、マ・クベめ……、よくやる」
「それ見たことか……。付け焼刃に何ができるというか!」
《マリガン》
「大佐、マ・クベ大佐がモビルスーツでテキサスに潜入したそうです」
「ご自分用のモビルスーツを開発させて、打倒木馬と、常日頃おっしゃっておられたようですから、自信があるのでしょう」
ゲルググの装備は終わっています。プロトタイプですので、完全とはいえませんが……」
「ノーマルスーツを着てはいただけませんか?」